岡本太郎の言葉

少しずつ読んでいるのですが、あらためて岡本太郎の偉大さをかみしめています。
私自身のために、忘れないようにここに残しておこう。

岡本
「ぼくは、子供のころから、ボタンもかけられなければ、ヒモも結べませんでした。稀有な不器用な子だったんです。
いまでもそうです。すべてにおいて不器用で日本人のくせにタタミの上ですわることもできない。
不器用なことはなはだしいのです。
しかし、筆で書いた字は感動されます。自分でもいわゆる職業書家のよりはるかによいと思います。
ある意味で、絵よりはるかにデリケートで直接的な書こそ、かえって器用さ、不器用さにかかわらない。
ぼくが一番嫌いだし、軽蔑するのは、器用な人が格好をつけて、うまそうに書いた書ですよ。見るにたえない。規格型のスタイルなんてまったくつまらない。問題がまるで違うんじゃないかと信じています。私は型から外れ、それを超えてしまいます。」

マルロー
「われわれは、不器用な作家だけにしか感動しない。セザンヌ、ヴァン・ゴッホ、まったく下手くそだ。」

岡本
「ほんとにそうだ。ゴッホなんて。だけど、不器用であることが、どのくらい人間的であるか。それが彼らの強烈な魅力です。」

世界芸術の運命:アンドレ・マルローとの対談 (昭和41年1月)

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