ららら♪クラシックの演奏

DSCN6765

8月10日ららら♪クラシック(NHK)にニコライ君登場!

インタビューで何を聞かれるのやら…と、なぜか緊張してしまいました。(本人でもないのに)
で、逆に終わってみると、インタビューの時間も、演奏の時間もあっという間で
「短すぎる!」
もっともっと演奏が聴きたい。物足りない!

まあでも、若手ピアニストが国営放送によんでもらえるだけでもありがたい、とも思いますが…。少しでも多くの方へ彼の魅力が伝わりますように。

実際の収録されたラ・カンパネラ演奏はこちらで聴けます。
(NHKのアーカイブスでは期間が過ぎたため聴けなくなりました。残念!)

ニコライ君いわく、この曲を弾くときには、ヴァイオリンを弾くイメージで演奏する、と答えていました。確かに演奏は、彼らしい「謳うような」カンパネラです。

ちなみに番組では、彼のことを「超絶技巧」のピアニストと紹介していました。
確かに超絶技巧の派手な曲の演奏は、もちろんそれはそれですばらしいし、黒い怖いところもぞくぞくします。
でも個人的にはちょっと違います。
彼の本当の魅力は、どちらかというと弱音だと思っています。
美しくて切なくて、時には鳥肌のたつような冷たさがあって…その音がじわじわと心に沁みて、気が付いたらどうしようもないくらいの虜になってしまっているのでした。

心のどこかでは「たかが20歳そこそこの若造に(すみませんすみません)こんなにも魂を抜き取られて、くやしい~」とも思わなくもないのですが、でもやっぱり演奏の魅力にはかないません。
ううぅ。

ところで、7月の浜離宮の公演は、チケットが余ってしまい、かと言って、空席にするわけにもいかず息子に譲りました。(購入の際、座席指定できないシステムだったので、1枚目の席がどうしても納得できなくて、もう1枚購入したため)
息子は合唱部だったので歌曲は好きなものの、ピアノの演奏なんてほとんど興味が無いし、どうなるかなあと思っていたのですが、演奏に引きこまれたとのことでした。

で、あとから、ニコライ君の印象を聞いたら、
「頭脳明晰という感じ」
「とくに数学が得意そう」
という、まったくピアノとは関係ない感想が返ってきました。(笑)
でも、当たっている。かなり鋭いところを突いていると思いました。

と言うのも、昨年の秋、YAMAHAホールでの公開インタビューで
ベートーヴェンピアノソナタ第31番作品110のことを質問された際、
第3楽章のフーガのことを「数学的」だと思う、と答えたことがとても印象的だったのです。
ピアニストの彼から数学という言葉が出た、その意外性に本当にびっくりしました。
(いつか、彼は物理学的なことも喋りだすのではないだろうか…怖いけれど楽しみですが。)

溢れるような感性と、同時に、それらをきっちりと計算して緻密に組み立てていく知性。
そういうところも、彼の魅力なのかもしれません。