大阪と兵庫(明石)

大阪と兵庫料理といっしょで、音楽の演奏も「好み」だと思う。

時々、どうしてこんなにも彼の演奏にのめりこんでしまうのだろう?と思うのだが、何度でも聴きたくなってしまう魅力があるからかもしれない。
あのアクの強い演奏を聴いてしまうと、”優等生的なただ美しい演奏” がつまらなく思えてしまう。
感じるものは人それぞれ。
聴いていて気持ちが幸せになれる、好みの演奏家がいる、というのはそれもまた幸せなのかもしれない。

ここを読んで、なるほどと思ったが28日の大阪いずみホールの音響はとてもすばらしかった。

音響もよく本人も気持ちよかったのだろう。
そしてまた、彼自身の気持ちも充たされていてコンディションもよかったのだろう。
今まで聴いたなかでも最高!と思えるような演奏だった。

特に、ダンテは、聴きながらもう全身が震えた。感動で激しく心が揺さぶられた。
この先、彼がハゲようが、太ろうが(もともと外見なんて関係ないのだが。)、こんな演奏を聴かせてくれる限り、一生ついていこう(大げさ:笑)と思った。

彼の演奏は波がある。いいときもそうでないときも。
でも、彼の演奏がイイ時のすばらしさといったら!
その演奏にまた出会いたくて、何回も公演に足を運ぶのかもしれない。

翌日29日は明石へ。明石と言っても、かなり西の「魚住」というところ。
音響のせいか、最初、なんだかピアノの音がうわんうわんと鳴るように聴こえたけれど、途中からは音が落ち着いてきた。

演奏終了後のサイン会では、私はサインをもらうより、
にこにこと嬉しそうにサインをしているニコライの顔と、サインをもらってうれしそうに喜んでいるみなさまの顔を、遠くから眺めるのが好きだ。それだけで私まで幸せな気持ちになる。

明石でも、サイン会の様子を遠くから眺め入ていたら、ある女性が受付に貼られていたポスターを係員に頼んで貰い受けているのを目撃。
私も同じように頼んでみたら、別のものを頂けたのだった。(上の画像のポスター)

ところで、明石の公演で、びっくりするような出来事があった。
鬼火を弾きはじめた直後、(演奏が始まっているというのに!)横の椅子に座ろうとして、私の前を立ちふさぐ、という人が出現。
なにがなんだかわからなかったが、もうただただ呆れるというかびっくりするというか。
反対側に座っていた友人が、あれはさすがに(ニコライも)一瞬気が付いた、と言っていたが、集中力を途切れさせることもなく弾ききった。
いろいろな意味でドキドキしたけれどほっとした。